Epilogue
もう丸2日が経ったのか。
書き始める前に日付を見てふとそう感じた。
死んだように生きたこの2日間はまさに流れるように過ぎ去っていった。
12/25に赤レンガのクリスマスマーケットに好きな子と2人で行ってきた。ライブに行く予定だったとか予約がどうとか色々あったんだがそんなに重要じゃないので省く。
寒かったし人も多かったのでそんなに長い時間はいなかったが、色々飲んで食べてとっても楽しかった。正直2人でいられれば刑務所でも楽しめる自信はある。
それでも彼女はどこか楽しんでいないような、普通を装っているような気がしてならなかった。いつも通り話しかけてくれるし一見いつもと変わらないようにしてたのかもしれないが、時折見せる表情や動作に確かに"冷たさ"が混じっていた。
好きになる前も何年もいちばん近くで(と勝手に思ってる)友達として仲良くしていたから、他の人が気づかないようなレベルだったとしても自分にははっきり伝わってきた。もしかしたらこの時点で既に彼女の中で答えは出ていたのかもしれない。
最後に自分の口から思いを伝えることはできなかった。それだけが後悔ではあるが、思えば言うタイミングなんて作ればいくらでもあった。自分の力不足に他ならない。
これからも仲良くして欲しいとは言われたけど、しばらくこの気持ちは収まりそうにないし、果たして本当にまた友達として見れるのかどうか分からない。会うごとに好きになっていったのに、これからは会うごとに諦めていかなければならない。
時間が経って、また一緒に遊んでくれる日が来たとして、解決することのない悩みを抱えて、その悩みの元である彼女にどんな気持ちで接したらいいのか。彼氏ができてこんな人でっていう話を前みたいに聞いて、相談に乗って、そんな状況に耐えながら過ごさなければいけないのか。少なくともその彼氏よりは君の事知ってるよ。きっと君も僕のことをいちばんよく知ってるよ。誰より中身を晒け出して接してたよ。
いちばん仲の良い友達でいたい
その言葉は純粋に嬉しいし、今もいちばん仲の良い友達だと思ってくれてるって事なのかな。残酷な言葉だけど、きっと彼女の中ではもう友達という枠から出して考える事は出来ないんだろうなと思う。もうそれ以上になれないのならば、その枠の中でいちばんだと思ってもらえるように、思い続けてもらえるように、これからも誰より大事にしていく。
正直こんな気持ちで次の人とか考える気にもならないし、好きな気持ちはずっとこのまま消さないようにするつもりだ。表に出さないように、気持ちを隠して生きていく。そうしていつか本当に心からいちばんの友達って割り切れる日がきたらいいんじゃないかな。次の人だの彼女だのはそのあと考えればいい。今はそんな気分じゃない。
この恋が実らないのなら、今いちばんに望むのはこれからも今までみたいに、今まで以上に、誰より仲良くして欲しいなってことだ。幸運にも趣味も話も合うからきっと遊べば楽しんでくれると願ってる。まだまだ一緒に行きたいところだって話したいことだってたくさんある。
そしていつか、あんな事もあったねって2人で笑って話せるような、そんな関係になれればこの問題は本当の意味で解決と呼んでいいのではないか。いつになるか分からないけど、時間はかかっても、この人とだけは何があってもずっとどこかで繋がっていたい。
また適当な彼氏を作ったら怒りにいくし、酔って帰りが遅くなったら迎えにいくし、泣かせるような人がいたらすぐに倒しに行くからな。
めんどくさがりだったり飽きっぽかったり目を離せないようなところはたくさんあるけど、影でちゃんと努力して、当たり前の事を当たり前のように出来て、分け隔てなくみんなに優しく接することができる、ほんとにいい子。誰にだって出来ることじゃない。もっと自信持っていいと思うけどな。
男女で友情なんて無いって言い切る人もいるけど、きっと彼女はしっかりそこも区別して考えてくれたんだと思う。どっちがいいかって問題じゃないけど、友達でいたいって思ってくれるだけで本当に心から嬉しいから、その言葉に甘えてこれからも仲良くしたいなって思う。
悲しい。なんだかんだ悲しいけど、もう会えないわけじゃ無いしむしろこれを乗り越えられたらもっといい関係になれるんじゃないかとすら思ってるから、今は耐えて耐えて、気を遣わせないで会えるくらいに戻ったらいいな。まずはその辺りを目標にして接してみる。
彼女への想いはこんな文章では1割も書き起こすことはできないけど、本当に昔からいちばん大事だと思ってた人だからこれからもずっと一緒の空間にいれたらいいな。程よい距離感で。
フラれたけど、最後まで相手の事を思いやれるいい人だなって改めて実感しました。いや最後じゃないけど。
あの日のように、また一緒に笑える事を夢見て、明日も生きていこうかな。